長野県で一番人気の山、『白馬岳』への登山記録です。白馬岳は標高2,932m、稜線ぞいに南につらなる杓子岳(しゃくしだけ)、鑓ヶ岳(やりがたけ)とともに『白馬連山(白馬三山)』とよばれます。
「白馬岳」登山ルートマップ(登山日:8月中旬)
★2日目:「白馬岳」 → 「三国境」 → 「小蓮華山」 → 「船越ノ頭」→ 「白馬大池」 → 「天狗原」→ 「栂大門駅(つがだいもんえき)」
送迎付きのある宿に前泊
登山の前日、登山口「猿倉(さるくら)」までの送迎付きのある宿に泊まりました。現在、こちらのお宿は猿倉までの送迎サービスをされていないため、ご紹介は控えさせていただきますね。(送迎付きの宿は他にも色々ありますので、HPで検索してみてくださいね!)
猿倉(さるくら)までの送迎付きのある宿を選んだ理由は?
☆登山口(猿倉)には降りてこないため、猿倉に自分の車を駐車しておくことができないこと
☆登山口(猿倉)までのバス、「白馬駅5時55分発→猿倉着6時22分」があったのですが、登山シーズンは混雑が予想されること
上記の理由などから、登山前日にゴール地点の栂池(つがいけ)の駐車場に自分の車を移動させておき、登山当日に猿倉(さるくら)まで送っていただきました。とても助かりました。
「白馬岳」へ向けて出発!登山1日目
01.宿から登山口「猿倉(さるくら)」へ
朝6時、宿の方に送っていただき猿倉(さるくら)に着くと、すでにたくさんの登山客の方がいらっしゃいました。わたしたちも登山の準備を行い、すぐに出発です。天気も良く真夏にもかかわらず、涼しい朝でした。
02.白馬尻小屋で少し休憩
猿倉(さるくら)から、車も通れるような緩やかな地道を約1時間かけて登ると、白馬尻小屋(はくばじりごや)に到着します。ここでひと休み。ここは、白馬で有名な日本三大雪渓のひとつ「大雪渓(だいせっけい)」の出発地点です。ここまでは、一般の観光客の方も登ってこられます。ここから先が本格的な登山コースとなりますが、令和5年8月末からは大雪渓が猛暑や大雨で融解したため、「通行止め」になっています。お気を付けてください。
雪渓(せっけい)とは何でしょう?
山岳地帯の谷や斜面に夏期でも局地的に残っている積雪(せきせつ)のこと。氷河とは異なる点は雪渓は顕著な流動現象を示さない点にある。
03.大雪渓(だいせっけい)を登ります
白馬尻小屋付近でアイゼンを付けて、雪渓を登る準備をします。ここから岩室跡(いわむろあと)までの約2時間半の登山は、ほとんど雪の上になります。しっかり踏みしめて登らないと、斜面は急ではないですが滑ります。また、一番注意しなけれいばいけないのは「落石」です。雪の上の落石は音が鳴らないので、静かに猛スピードで落ちてきます。
また、大雪渓ではアイゼンはもちろん大切なのですが、落石の危険から身を守るための「ヘルメット装着」も忘れないようにして、くれぐれも気を付けて登りましょう。
大雪渓を進んでいくと、岩の上でアイゼンの確認をされている方もいらっしゃれば、雪渓を登っていらっしゃる方もいます。先頭のほうは、ありんこのようです。
みなさんしっかりと雪を踏みしめて登っていらっしゃいます。青空が気持ちよいです。
04.岩室跡(いわむろあと)まであと少し
大雪渓(だいせっけい)の終わり地点が岩室跡(いわむろあと)です。ここでアイゼンを外します。雪が多い時には、この上にも雪渓が残っていますので注意が必要です。
すごいでしょう?この雪の層!まるでケーキみたいです。
05.登山のオアシス「お花畑」があります
岩室跡(いわむろあと)を過ぎると、わたしたちを癒してくれるお花畑に出会います。
コオニユリ、美しいですね。花言葉は「情熱」、「賢者」、「陽気」、「愉快」、「純潔」など
下のようなお花が見られるとご紹介があります。
06.白馬岳頂上宿舎(はくばだけちょうじょうしゅくしゃ)
白馬岳の宿泊施設の一つ、「白馬頂上宿舎」です。今回はこちらではなく、もう少し先にある「白馬山荘」に宿泊します。ここまでくれば、あともう少しです。
07.宿泊先「白馬山荘(はくばさんそう)」に到着!
白馬岳(しろうまだけ)頂上宿舎から約15分、尾根筋を歩くと今夜のお宿、白馬山荘到着です。白馬岳に上る前に、チェックイン、宿帳に記入し部屋に行きます。コロナ後は完全予約制になっています。
白馬山荘に荷物を置いて、白馬岳(しろうまだけ)に向かいます。リュックがズラリ。
山荘から頂上まで15分ほどです。あと少し、頑張って登ります。
08.白馬岳(しろうまだけ)2,932m登頂!
頑張りました!標高2,932m、白馬岳(しろうまだけ)登頂しました!ピースサインをしています。
09.白馬山荘から見た白馬岳の夕日
山頂から戻ってほっと一息。山荘での夕食前に、山に沈む夕日を眺めます。「山に登ってよかった!」と感じる瞬間です。夕日が白馬岳に移って白馬岳が赤く燃えています。
下の写真は白馬岳と夕陽、幻想的です。写真では伝わらないかもしれませんが、ため息がでるほどの美しさです。
10.白馬岳での夕食はレストラン「スカイプラザ」で
白馬山荘には、山小屋の食堂とは別に「スカイプラザ」というレストランがあり、夕食もいただけます。山小屋での定番の食事でなく、本格的な洋食をいただきました。ビーフシチューです。お肉がやわらかくておいしかったです。
なんと、サラダとスープもつきました!おしゃれでしょう?贅沢な夕飯になりました。
11.登山の楽しみのひとつ「ご来光」!
登山のもう一つの楽しみは「ご来光」です。早朝から白馬岳山頂には神聖な朝陽を拝もうと人々が詰めかけています。わたしもそのひとりです。
「白馬岳」を栂池(つがいけ)に向けて出発!登山2日目
01.白馬山荘をあとにします
ご来光を見て山荘に戻ります。朝食はお弁当(パンとバナナとジュース)にしていただき、6時30分に素早く山荘を出ます。下の写真は白馬山荘前です。
白馬山荘前に「県境」の案内があります。白馬岳は富山県と長野県とにまたがる山です。
02.三国境(みくにさかい)に到着
白馬岳から稜線を歩いて栂池(つがいけ)をめざします。三国境(みくにさかい)は長野県、富山県、新潟県の境です。
03.稜線ではかわいいお花たちに出会えます
コマクサです。花言葉は「誇り」「気高い心」など
こちらはタカネナデシコ。花言葉は「純愛」「無邪気」など
下の写真は三国境から白馬岳をみたところです。白馬岳が遠くに見えるようになりました。
04.三国境(みくにさかい)から船越ノ頭(ふなこしのかしら)へ
船越の頭から白馬大池へ向かいます。左前方に白馬大池が見えてきました。
白馬大池です。白馬大池火山の噴出物により堰き止められてできた火山性の湖です。流入河川はないですが、池周辺からの雪解け水や雨水が池の水を湛えています。
湛える(たたえる)とは何でしょう?
水などをあふれるほどいっぱいに満たすこと
05.白馬乗鞍(しろうまのりたけ)2,367m登頂!
白馬大池から岩場の道を上ると、「白馬乗鞍」だけです。この辺りは大きな岩がごろごろしていて歩きにくいです。歩幅の小さい方は、足場を探すのに一苦労されています。白馬乗鞍岳から、天狗平までそんな道が続きます。
白馬登山はここで終了!「栂池ロープウエイ乗り場」へ
栂池(つがいけ)に到着です。岩場を抜けると、ハイキングコースのような穏やかな道に出ます。天狗池の木道を通り、しばらく下ると栂池ロープウエイ
乗り場に着きます。今回の白馬登山はここで終了です。
白馬岳、登山のあと
朝ごはんのお弁当を、帰りの栂池(つがいけ)ロープウエイで食べました。そのロープウエイから、ゴンドラリフトに乗り換えて栂池に到着です。ゴンドラリフトの駅の下に、温泉「栂の湯(つがのゆ)」があり、そこに入浴して帰りました。現在は、コロナの影響で閉館になってしまっています。そのほかに「元湯栂の森(もとゆつがのもり)」があるので、そこで登山後の汗を流すことができます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。