長野県乗鞍高原におすすめのめずらしい滝があります。日本の滝100選、また長野県の名勝でもある、『三本滝(さんぼんだき)』です。こちらの滝の大きな特徴は、三本の滝の源流がそれぞれ違うことです。乗鞍岳からの水には違いないのですが、その出どころは全く違うのです。そして、一か所に集まった滝はそれぞれが個性的。雰囲気も姿も違います。同時に3つの滝を見ると、得をしたような贅沢な気持ちになります。
名勝とはなんでしょう?
日本における文化財の種類のひとつ。景色のすぐれた地。風光明媚で知られる場所のこと。
三本滝(さんぼんだき)へのアクセス
わたしは、長野県側から乗鞍の畳平に向かう道「エコーライン」を登っていきました。途中には「善五郎の滝(ぜんごろうのたき)」があります。車を運転していくと、一般車両が入っていくことができるギリギリのところに、大きな建物「三本滝レストハウス」がでてきます。到着です。ここの先は一般車両通行止めになっています。
三本滝(さんぼんだき)の駐車場
このレストハウスに駐車場があります。およそ100台ほど停めることができる大きな駐車場で、無料です。レストハウスの外にあるお手洗いは、きちんと整備されていて使いやすいです。
三本滝(さんぼんだき)までの道のり
レストハウスの横に、三本滝に向かうトレッキングコースがあります。三本滝までは歩いておよそ20分ほどです。行きは、ほぼ下りで木の階段や整備された木道を通っていきます。途中、山道っぽい木の根っこがたくさんある場所もありますが、木々の中の散策は気持ちがいいです。
前半はゲレンデの横を通っていく感じ、後半は森の中に入っていきます。すると、滝が見えてきました!しかし、これは、残念ながら三本滝ではなく、下流に流れている名もなき滝です。名前がないなんて、ちょっと可哀そうです。それでも、散策中にわたしたちはみんなで「滝だ、滝だ!」と喜んで写真を撮りました。涼しくて気持ちがいいです。
さらに少し進むと、つり橋がでてきます。揺れますが、手すりが高くなっているので怖さはあまりないですよ。
下の写真はつり橋からのぞいた見た時に見える、小さな滝です。これも残念ながら三本滝ではありません。それでも、喜んで写真を撮ります。
吊り橋を渡ると、木の根っこがたくさんあり、石がゴロゴロした場所に出ます。そこを抜けると、三本滝の案内板が立っています。「滝はすぐそこ!!」とメッセージがあります。嬉しいです。やりました。もう少しです!
案内板の指示に従って、少し進むと登りの階段がでてきて、その先に三本滝の真ん中の滝(正面の滝)が見えてきます。さすが、三本滝の真ん中に君臨するだけあり、とても豪快です。
下の写真が、右側の滝です。末広がりの大きな滝で、水が岩にぴったりくっついたように静かに流れ落ちています。
下の写真も右側の滝です。
左側の滝はやや水量が少な目でした。ひっそりとしています。前日までに降った雨の量によって、その見栄えがだいぶ変化するようです。左側の滝を取り上げて写真は撮りませんでした。ちょっと可哀そうだったかな。下の写真は、3つの滝全体を撮ったものです。
わかりますか?左のほうに、ひっそりとでしゃばる感じでなく流れる滝があるのを。恥ずかしがり屋さんです。それぞれの滝の落差はおおよそ50~60mです。
さて、三本滝からの帰り道がちょっとつらいです。なぜなら、ずっと登りになるからです。ですから、行きよりも時間がかかるかもしれません。30分ほどかな?しかし、弱音をはかずにマイナスイオンをたっぷり浴びながら帰りましょう!
冬季は、三本滝が氷瀑になることもあるようです。一般的な観光は、冬季の閉鎖が解けてエコーラインが開通する6月から11月です。とても趣のある三本滝に、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
氷瀑(ひょうばく)とはなんでしょう?
氷瀑(ひょうばく)とは、凍りついた滝のことです。「滝」は大小にかかわらず用いられるのですが、「瀑布」というのは大きなものに使われます。流れる水が、布が垂れているようにみえることから「瀑布(ばくふ)」と言われるそうです。